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アコギ用サドルの交換&加工のやり方

アコースティックギターにおけるサドルは、音に直接作用する重要なパーツです。ここの素材を変えたり形を変える事で、いろいろな調整が可能です。サウンドの傾向を変えたり、よりギターが響くようにするためにサドルの交換をしてみましょう。サドル加工を極める事はアコギメンテの基本であり奥義です。※要加工コンテンツ

サドルの加工に関しては、こちらのページも参考にしてみてください。

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サドル加工の行程

用意するもの

  • 新しいサドル
  • 紙ヤスリ(#100、#400番くらい)
  • なるべく平らな台
  • 薄いカード(あるいは紙)
  • 金属のものさし(サドルの密着性をチェックするため)

1 : サドルを取り外す

サドルはギターに接着されている訳ではないので、弦を外すとカンタンに抜けます。ただし、サドルをおさめる穴にぴっちり入ってる場合があって手では抜けにくい場合があります。そういう時はラジオペンチなどで引っこ抜いてください。

2 : サドルを適正に加工する

サドルの加工

サドルにはサイズがあります。

買う前にサイズを確認しましょう。一般的なサドルの厚みは3.1mmくらいです。2.7mmのギターもあります。ちなみに僕のギターで厚みが3.1mm、長さが71mmです。手に入れたサドルが長い場合はのこぎりで切ってください。もしサドルを入れる穴の方が大きくてブカブカな時は薄いカード(あるいは細く切った紙)を切って挟み込むと安定しますが、なるべくぴったりのサイズで作った方が音質的にも有効です。サドルが厚すぎる場合は全体にヤスリをかけて薄くします。

無加工のサドル

無加工の状態のサドル。上がプラスチックで下が牛骨。そのままだと弦高が高かったり、長すぎてサドルを入れる穴に入らなかったりするので、手持ちのギターに合わせた加工が必要になってきます。元になるサドルと無加工のサドルを重ねて、鉛筆で印をつけましょう。そうするとどこまで削っていいかが分かりやすいです。

サドルの加工

サドルの加工には紙ヤスリを使うといいでしょう。それが一番手っ取り早いし、準備もカンタンです。牛骨は堅いので80〜100番くらいの目の大きい紙ヤスリを使った方が加工が楽です。

サドルの加工は、必ず平らなものの上で行ってください。そうしないと加工がうまくいきません。サドルが極端に長い場合はノコギリなどで切るという作業も出てきます。写真の台は御影石を切り出したものです。僕はいつもこの台の上で作業しています。

2弦と6弦が低くされたサドル

サドルを上から見た所。オクターブ調整をしたり、音色を変える目的でサドルの山を各弦それぞれ別々にあわせていきます。

どういう風にサドルの山を削っていいか分からない場合は、取りあえず丸く加工しておけば特に問題ありません。

サドルの山の加工の違い

サドルの山と弦の当たる面積を変える事で、ある程度ギターの音質をコントロールする事が出来ます。弦とサドルの当たる面積をなるべく大きくする事で低音から中音にかけての音の厚みを出す事が出来ます。サドルと弦が当たる部分を横から覗いてみて、どれくらい弦とサドルが接触しているかを確認してみてください。

写真のものは弦とサドルを最大限接触させています。ギターに音の厚みが欲しい時に有効です。まぁ「ある程度」であり劇的に変わる訳ではないんですけどね。

サドルの山の加工の違い

上とこの写真のギターは同じギターですが、こっちのサドルは弦とサドルの当たる面積を小さくしています。サドルに弦の影が出来ているのがお分かりでしょうか?その分弦が浮いています。こうする事でストロークした時の歯切れの良さが出てきます。つまり高音が出てくるようになるので「低音は十分出てるんだけど、もうちょっと高音に元気が欲しいなー」という場合に有効です。

音色をコントロールするためにも、同じギターに違う種類のサドルを用意してみるのもいいでしょう。

弦が当たる角度で音が変わる理由

ただしサドルのアタマをボディーのお尻側にすると、オクターブピッチが低くなります。出したい音質とオクターブピッチの兼ね合いを考えながら山を加工してください。

アコギのオクターブ調整

サドルの形

サドルは基本的に正面から見て山なりの形に削ります。それは指板のR(アール:カーブの事)に合わせるからです。このサドルではさらに1弦側の山を低くしています。それは高音弦の方が弦高を低くしてもビビりにくいからです。逆に言うと「ビビりやすい低音弦側はわざと高くしている」ということになります。低音弦側は弦の振動も大きいので、あまり低くしすぎないように削るのがコツです。

ピックの動きとサドルのR ストローク派の人の場合、正面から見た時のサドルのRをあえてまっすぐくらいに削るというテクニックもあります。指板に合わせてサドルの山を作ると、それはストロークの腕の動き(ピックの動き)とは反対なんですよね。だから僕なんかはあえて指板のRよりはまっすぐめに削るようにしています。その方が各弦にピックが均一に当たって気持ちよくストローク出来るはずです。
底面がうまく削れていないサドル

サドルを削る時、照明や外の光に底面を透かしてみてください。底面が平らに削れていないとすき間から光が漏れてきます。ここでなるべくすき間を作らない事が特に重要です。ギターの鳴りに直接影響するからです。

自分ではまっすぐ削っているようでも、光に透かしてみると結構すき間が出来ているものです。ギターを良い音で鳴らすためにもこの作業は必ずした方がいいと思います。

また、サドルの下にピエゾ式のピックアップがあるギターでは、サドルの面が平面でないと音の拾い方が悪くなってしまう原因となります。サドルの底面は平らである事に越した事はないという事ですね。

ギターに当たる面が少ないと、振動がうまく伝わらない

サドルの垂直性 底面を確認したら、今度は垂直に削れているかどうかを確認します。いくら底面が平らでも、垂直でなかったらギターに斜めに当たることになります。ここは意外に見落としがちな部分なので、しっかり確認してください。垂直性は目視で十分だと思います。ここは人間の感性を信じましょう。
サドル底面の面取り加工

僕はいつもサドルの底面を面取り加工しています。これはサドルとギターのブリッジ溝との接触を最大限にするためです。

ヤスリで削ったサドルの底面は、エッジがかなり尖っています。でもブリッジ溝のカドはそんなに鋭利に削られているのでしょうか?あまりに鋭利に削られたサドルは(特に溝にスキマなくぴっちりハマっているサドルは)溝の面に接触してないような気がします。図はある程度デフォルメされてますけど、こうならないためにもサドルの底面は面取りした方が、溝の面としっかり密着するはずです。

サドルの密着性のチェック

最終的なチェックとして、サドルを溝にはめた状態でカネのものさしでサドルをノックします。このチェックはサドルと溝の面との密着性を確認するためのものです。サドルをまんべんなくノックしてみて、中身の詰まった音がすればサドルがギターに密着しています。逆に音が軽かったり、他の部分と違う音を出す時は、その部分がギターに密着していません。最初にブリッジの他の部分を物差しでノックしてみて、どういう音が出るか確認してください。そしてサドルの上をノックした時、同じような音が出れば密着性は完璧です。

しかし部分的に軽い音がする時があります。そういう時はサドルと溝の面にスキマが出来てるということなので、ブリッジ溝に軽くヤスリをかけて平面を出してください。

溝の底面を出すためのヤスリ

僕は紙ヤスリを3mmに切って(サドルの溝の幅)それをサドルにあてるようにしてから溝を削っています。この作業はとてもデリケートなので、さっきの方法で音を確認しながら少しずつ削るようにしてください。あるいはサドルの方を溝の底面に合わせるというのでもいいです。

木工機械の導入などにより木工の精度は上がって来ていますが、それでもブリッジ溝とサドルの密着性はギターによってまちまちです(僕の経験上)。よく言う「ギターの個体差」というのはこういう所からも出てくるのではと思っています。サドルの加工にここまでする人はなかなかいないんじゃないでしょうか。プロのメンテナンスショップでもどうでしょうね。でもこういった細かい事の積み重ねがいいギターを作っていきます。サドルの面取りやノック方式はほんとは教えたくないんですけど、お教えします。

サドルをコンパウンドで磨く

ちなみに牛骨サドルの場合、コンパウンドで磨くととても綺麗なサドルが出来上がります。400番くらいの紙ヤスリで削った後、コンパウンドをかけましょう。ちょっとした事ですが見た目がカッコ良くなっておススメです。サドル加工の仕上げにやってみてください。

  • 高音を出したいのか、低音を出したいのか
  • サドルの底面を可能な限り平らにする(光で確認)
  • オクターブチューニングはどうなのか
  • サドルの底面を面取りする
  • サドルをノックしてみる

サドルの適正加工は、ギターの性能を100%発揮させるためにとても重要です。特にアコースティックギターはいじれる箇所が少ない分、細かい部分のセッティングでその音色を変えていきます。僕がギターをセッティングを考える時に一番大事にしている事は「そのギターの性能を100%引き出す」ということです。弦を替える、弦とギターのマッチングを探るというのは、僕の中ではギターのセッティングを完璧にしてからの作業です。低音が欲しい、高音が欲しい、もっと鳴って欲しい。それはギターを変えたり弦を替えるより前に、セッティングを変える事で得られるものかもしれません。

サドルをいじる前に自分がどういう音を出したいのか、そのイメージを明確にしてからそれに合わせたサドル加工をした方が、得られるものも大きいはずです。

サドルの素材を変えてみる(サドルチューン)

アコースティックギターはサドルの素材を変える事で音質を変える事が出来ます。よく使われるのがプラスチック、牛骨、TUSQ(タスク)などです。

サドルというのは弦とギターの間にあって、弦の振動をギター本体に伝える大事な仕事をします。クルマで言えばタイヤみたいなものです。いくらいいエンジンを使っていてもタイヤがプアだとクルマの性能を引き出せないように、サドルがきちんと仕事をしてくれないと弦の振動がギターに伝わりません。サドルの重要性が分かってもらえるでしょうか?

ここでは実際に僕が今までに試したサドルを取り上げて、素材ごとの音の違いをまとめました。サドルチューンという言葉は僕が考えたものですが、それだけサドルは奥が深いという事です。

ギターサドル:純正タイプ

純正サドル(TUSQ : タスク)

このサドルは今のギターを買った時についてきたもの、つまり純正のサドルです。メーカーに問い合わせた所,このサドルの素材はTUSQ(タスク:人口象牙)である事が分かりました。TUSQとはTaylorやMORRISのギターによく使われる素材で、グラフテック社が開発した人口象牙です。ウン十万というギターに使われるくらいですから、音の響きが良くない訳ありません。プラスチックのものよりも硬度があり、その分高音が出ます。

サドルに使われる素材の傾向として、固いものの方が響きが良くなるというのがあります。それはつまり固いものの方が響きが継続しやすいからでしょう。あと固い素材だと響きの成分が高音側にシフトします。つまり高音がきらびやかになる傾向があります。

2弦の当たる部分がオフセットされている(中心からずれている)のは、オクターブピッチを合わせるためです。メーカー品に純正でついてるサドルにはこういうのが結構ありますね。

タスクの音質と牛骨の音質は確かに違います。僕の主観ですがタスクはシャキッとした音、牛骨は雰囲気のあるリッチな音といったところでしょうか。ここらへんは求める音が人によって違うので好みだと思います。

ギターサドル:プラスチック+牛骨

プラスチック+牛骨

一時期僕が気に入って使っていたサドル。低音側にプラスチックを使い、高音側を牛骨にしています。使っていた当時は「プラスチックは低音が出て、牛骨は高音の響きがいい」という狙いがあったんですけど、実はプラスチックのサドルは低音が出てると言うよりも「高音が出てない分そう聞こえていただけ」のような気がしたので、今は使っていません。

ギターサドル:牛骨

牛骨製サドル

高級ギターにもよく使われるように、牛骨製のサドルはギターにいい音質をもたらします。実際に初めて牛骨のサドルに交換した時、作業が終わって弦を巻いている段階から既に「響きが違う!」と実感できたくらいです。

牛骨サドルの特徴として、サスティーンが伸びる(響きが長く続く)傾向があります。音質的にも新品時の弦の響きのようにシャリーンといった倍音が付加され、気持ちのいい響きです。高級感が増した感じがします。これはみなさんにおススメしたいサドルです。弦と違って、一度付け替えてしまえばあとは手間がかかりません。

プラスチック製サドル

プラスチック(写真の上のもの)

PICK BOYのもので100円くらい。ごく標準的なギターはほとんどこれを使っているはずです。スタンダードな音色で安心出来ます。もちろん牛骨などに比べると音色の響きはそんなにありませんが、それは比べるからであって、最初からこれならそれに気がつく事もないでしょう。逆に牛骨に変えた時に音の変化があるので、変えがいのある?サドルという事が言えます。

もしあなたの持っているギターが古くてサドルもボロボロだとしたら、まずは手始めにプラスチック製のサドルから試してみるのもいいでしょう。何より安いので、工作に失敗しても何本か予備で持っておく事が出来ます。

エボニー

写真はありませんが、ギターによく使われる木材であるエボニー(黒檀)でサドルを作った事もあります。しかし木材のサドルはギターが鳴らなくなってしまいます。木材では弦の振動を吸収してしまうようです。これはあまりおススメしません。

まれにビンテージギターなどでエボニーを使ったサドルのギターがあるらしいのですが、よっぽどその音が気に入っていなければ牛骨に変えた方が音質は向上すると思われます(試した事がないので参考までに)。


TUSQサドル
近くにアコギ用のサドルを置いてる楽器屋さんがない場合は、通販で買うといいでしょう。僕もいろんなギターをいじるので、ネットでまとめて買うようにしています。

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