うっ血性心不全とは

 うっ血性心不全とは,心臓から全身へ血液を送り出す機能,すなわち心臓のポンプ機能が低下してしまう状態のことです。前にあげた心筋梗塞や,高血圧,心筋症といって心臓の筋肉自体の病気など,様々な原因によって起ってくる病態のことです。
 症状としては,血液の循環が滞るために静脈系にうっ血が生じ,全身にむくみが出たり,さらに悪化した状態では尿量が低下したり胸水が貯留し,呼吸困難が生じることもあります。
 診断は,自覚症状や,胸部レントゲン,心臓超音波検査などから診断します。
 普段の生活で心掛けることは,塩分のとりすぎや水分の過剰摂取はむくみを悪化させる原因になるので塩分を制限します。アメリカでは塩分制限3gが推薦されています。塩分3gというと平均的日本人の塩分摂取量の1/3から1/4でかなりつらく感じるかもしれませんが,なるべく塩分摂取を減らすことが重要です。水分は,平均的な食事の場合,食事のみで1300ml既にとっていますので,のどが渇くからといって過剰な水分摂取は心不全の悪化を招きます。
 急激な体重増加は要注意です。毎日体重を測定するのも心不全の管理には重要です。大体1週間に1Kg以上の増加があれば要注意で,この場合医師の診察が必要となります。
 また血圧の管理は重要です。血圧が高いと心臓内部の圧が高くなり心臓に余計に負担をかけることになります。
 普段は適度な運動も重要な治療の一つです。心不全が悪化しているときは心臓に負担をかけないように安静が第一で状態に応じて利尿剤の投与や酸素吸入を行いますが,平素は運動により末梢の血管が拡張し,心臓への負担をやわらげる効果があります。適切な運動量は,医師が決定してくれるはずです。
 内服薬には,利尿剤と血管拡張剤,降圧剤,強心薬などが用いられます。自覚症状が無いからといっても継続的な内服が必要です。
 心不全の予防は,それを起こす病気の予防ということができ,虚血性心疾患の予防,糖尿病(内服,運動,食事),高血圧(130/80mmHg以下)の管理などが重要です。

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